「属人化・不透明な経理」をどう立て直すか。立て続けの退職と業務の不透明化に直面した神奈川石油の選択
- 経理
- 労務
- エネルギー業
従業員規模/51~100名
1949年シェル石油株式会社の特約店として本社を平塚に置き神奈川県下一円に石油製品の販売を開始。2002年に神奈川石油株式会社の100%出資による子会社として株式会社神奈石を設立し、カナセキ車検センターとして車検整備・中古車買取部門の事業所を増設。現在においては出光興産株式会社の特約店として直営給油所11店舗(セルフサービス9店舗、フルサービス2店舗)、販売代理店3店、保険代理業、不動産賃貸業、中古車売買、自動車整備業を展開。2024年3月に新規事業としてフィットネスジムを開業。
代表取締役社長
山口 真一郎様
副社長
山口 茉友理様
経理係長
福田 夏希様
- 課題
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- 経理部門で担当者の退職・休業が立て続けに発生し、属人化した業務の引き継ぎが困難な状況が続いていた
- 入社7ヶ月・経理実務未経験の担当者が、引き継ぎなしで会社全体の経理を担わなければならなくなった
- 決算時に前任者の経理処理を遡れず、残高や勘定科目の数字が不透明なまま合わない状態が常態化していた
- 解決策
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- 月次業務の一部代行・会計ソフトを活用した業務改善・属人化業務のマニュアル化をタクシタが並行して実施
- 不透明な業務内容をタクシタ側で仮説立案・実証を進め、経理フローを1から可視化・整理
- 導入効果
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- 決算業務が3月初頭から2月中下旬へと、約半月前倒しで完了するようになった
- 月次締めを月末から15日に変更できる見通しが立ち始めた
- 経理実務未経験だった担当者が「自信を持って働けるようになった」と実感している
課題——属人化の連鎖と、引き継ぎなしで始まった経理担当

タクシタを導入する前、経理部門ではどのような状況が続いていたのでしょうか?
山口社長:経理の業務全体が特定の担当者に依存しやすい状態が続いていて、担当者が変わるたびに同じ問題が繰り返されていました。なぜその処理をしているのか理解できないまま前任者のやり方を引き継いでいく、その積み重ねが根本的な課題でした。
この課題を立て直そうと組織編成に取り組んでいた矢先に、経理担当者や経理部長の退職・休業が立て続けに起き、気づけば経理の全体像を把握できる担当者がいない状況になってしまっていました。
当時の現場の状況については、実際に経理を担っていた福田係長からお伝えします。
福田様:私が入社してまだ7ヶ月ほどのタイミングでした。前職では経理を専門に担当した経験がなく、簿記の資格は持っているものの実務はほぼゼロの状態でした。そこに経理経験者の不在という状況が重なり、引き継ぎの連携ミスや知識不足による課題が表面化していました。
業務の属人化が会社に与えていた影響を教えてください。
山口茉友理副社長:最も大きな影響は、経理業務の不透明化が決算業務に直接影響していたことです。業務の引き継ぎミスによって前任者が対応していた経理処理の意図はわからないまま、同じ経理処理や作業を続けてしまっており、気づけば月次の残高や勘定科目の金額がなぜその数字になっているのかを誰も説明できない、不透明な状態になっていました。
福田様:実際に決算の際に数字が合わない箇所が出てきても、前任者の処理を遡ることができず、税理士の先生と協力しながら、時間と労力をかけることで何とか乗り越えるという状態が続いていました。以前から3月初頭まで決算処理がかかることが多かったと記憶しています。
導入の経緯——リモートワーク推進と、オンライン完結という選択
タクシタを知ったきっかけと、導入を決めた背景を教えてください。
山口社長:きっかけとしては、Chatworkを業務で利用している中でタクシタからのお知らせを見つけたことです。そこで初めて経理業務や労務業務をアウトソーシングする選択肢があることを知り、タクシタ以外のアウトソーシングサービスや派遣・業務委託などの他手法とも比較をして検討をしました。
タクシタ導入の決め手はなんだったのでしょうか?
山口社長:決め手になったのは、リモートワーク環境との親和性でした。ちょうどコロナをきっかけにリモートワークを本格的に始めたタイミングで、紙のやり取りを前提とした従来の経理業務からの脱却を考えていました。チャットツールとオンラインで完結する業務設計を取り入れることで、リモートワーク推進とバックオフィスの整備を同時に進められると判断しました。実際に、タクシタと取り組む中でリモートワークの働き方としても大きく改善できたと感じています。
山口茉友理副社長:もちろん懸念点もありました。まだリモートの環境に慣れていなかったことや、それまでオンライン完結型の業務代行を利用したことがなかったこともあり、オンライン完結のやり取りで対応がスムーズにできるかどうかは気になっていました。しかし、実際に始めてみると元々Chatworkを利用していたこともあり、チャットベースのコミュニケーションは思っていた以上にスムーズでした。
導入初期——不安から伴走へ

タクシタを導入後、初期の状況はどうでしたか?
福田様:タクシタの担当者がついて一緒に進め始めた当初は、本当に不安が大きく、何度か退職を考えることもあった時期がありました。引き継ぎのないまま会社全体の経理を突如担うことになった中で、タクシタとどう進めていけばいいのかという戸惑いもありました。
その状況がタクシタの導入によってどのように変わっていきましたか?
福田様:タクシタの担当者が、過去の実務経験をもとに仮説を立てながら確認を重ね、処理を一つひとつ引き受けてくれました。その過程で、滞っていた月次業務が少しずつ回るようになり、経理フローの全体像がようやく見えてきました。
また、経理業務の一部を担ってくれるだけでなく、経理担当者としての考え方や業務への向き合い方、新しく採用した経理担当の育成といった、業務の枠を超えた部分でも支えていただけていることが、今の自分の土台になっています。当初に比べると、今は自信を持って働けるようになったと感じています。
山口社長:福田係長とは別観点ですが、タクシタとの取り組みを通じて、業務の進め方そのものへの気づきがあったように思います。メッセージの伝え方や共有ファイルの管理ルール、Excelの表記ルールの統一、議事録の取り方など、業務を進める上での基本的な習慣についても、気づきをいただきました。中小企業では後回しになりがちな部分を、タクシタとの取り組みの中で自然な形で整えていただけたことは、経理業務の改善と並んで、会社全体にとって大きな意味があったと感じています。
成果——決算の前倒しと、月次業務の効率化
タクシタに現在依頼している業務を教えてください。
福田様:月次業務の一部代行・業務改善・属人化していた業務のマニュアル化の3つを中心に対応をしてもらっています。また、会計ソフトの機能を活用した業務フローの見直しも、タクシタと一緒に進めています。
具体的にどのような成果が出ていますか?
福田様:決算業務の対応を約半月前倒しすることができました。以前は3月初頭までかかっていたものが、今回は2月の中旬から下旬には処理が落ち着いていました。私にとって初めての決算でしたが、やり方も手順も分からない中でも、タクシタと一緒に進めることでここまで前倒しができたと感じています。
月次業務についても、現在は月末締めで処理しているものを15日締めに変更できる見通しが立ってきています。まだ検証段階ですが、業務効率が着実に上がってきていることを実感しています。
属人化の解消という点ではいかがでしょうか?
福田様:1から業務を紐解いていただいている段階で、総合的には解消の方向に向かっていると感じています。ただ、業務フローや処理について整理を進めると新たに不明な点が出てくることもあり、引き続き一緒にフォローしてもらいながら進めているという状況です。
今後の期待——経理の先へ、組織づくりのパートナーとして
今後、タクシタに期待していることを、それぞれの立場からお聞かせください。
福田様:経理フローの明文化と、15日締めの実現に向けて引き続きサポートをいただきたいと思っています。
山口茉友理副社長:経理の継続支援はもちろんのこと、労務の業務整理にも一緒に取り組んでいきたいと考えています。担当者の業務内容が把握しにくい状況があり、棚卸しを進める中で現行の処理への疑問点も少しずつ見えてきています。整理を進めながら、改善に向けた提案をいただけると助かります。
山口社長:少し先の話になりますが、ジョブローテーションを視野に入れています。担当者が業務を入れ替えていく際に、タクシタに業務の移行期間を一時的にサポートしてもらえると、移行がスムーズになると考えています。組織の柔軟性を高めるうえで、外部チームをうまく活用できる体制を作っていきたいと思っています。
同様の課題を抱えている企業に向けて、一言いただけますか?
福田様:業務の属人化や担当者の経験不足に悩んでいる企業には、ぜひ検討していただきたいサービスです。経理の知識や経験を持つ担当者からのサポートは、業務の改善につながるだけでなく、担当者自身の成長や、会社全体の数字の透明性を高めることにもつながります。
山口社長:特に少人数で運営している会社には効果が大きいと感じています。経理がひとりの担当者に依存している状態や、長年変わっていない業務フローが残っている会社は、タクシタのようなサービスを取り入れることで、業務の整理とデジタル化が同時に進みます。変化のきっかけとして、一度試してみる価値があると思います。